明治23年(1890)10月30日、「教育に関する勅語(教育勅語)」が渙発された。全315文字から成る教育勅語は、わが国の道徳の基が悠久の歴史の中にあると説き起こし、父子・兄弟・夫婦・友人間の人倫、謙遜、博愛、修学、遵法、義勇奉公などの教えを示し、天皇みずから国民とともに実践したい、とする念願で結ばれている。政治上の勅語の末尾に内閣諸大臣の署名があるのと異なり、教育勅語には署名がなく、教育勅語は天皇の著作と位置づけられる。数多くの天皇の意志を公に表示する文章の中で、最も重要な勅語の一つとされ、小学校の教科書に用いられるなど、国民の精神形成に大きく寄与する道徳教育の支柱となった。